もうひとつの道。

海外でパイロットになる 今後、日本を含めた世界中でパイロット不足が予想されています。日本人が、日本以外の国でパイロットとして働くということがより一般的になるかもしれません。しかし、海外ではたらくことを目指すということは、進んで外国人労働者になるということです。ある意味では日本でパイロットになることより厳しい選択かもしれません。私たち日本人教官は、自分たち自身がその答えとして海外で働いています。私たちからみた海外での難しさ、楽しさを考えてみます。

労働ビザと永住権 海外で働くときに最も注意しなければならないことは、労働ビザが取れるのかということです。労働ビザ取得には、雇用主が「この人は自国民の中で替わりになる人がいないから特別にうちで働く許可をください」と移民局に頼み、承認してもらう必要があります。これがうまくいかないと、いくら学校の成績が良くても雇用主はあなたを雇うことができません。また、そもそもビザが無ければ、その国に滞在することができません。さらに、ビザには有効期限があるため、万が一更新できない場合はやはり出国しなければならないでしょう。そのようなリスクを抱えて仕事をしなければなりません。これが「外国人労働者になる」ということです。

また、エアラインパイロットを目指す場合、多くの国で永住権が必要になります。パイロットの雇用サイトでも、ほとんどが「合法的に○○の国で就労することが認められている者」という条件がついており、事実上は永住権保持者が対象です。永住権を取得するには、国によって制度が異なりますが、現地人と結婚する等の例外を除けば、フルタイムの仕事を何年か続けた実績が必要になるでしょう。入り口はやはり労働ビザになります。海外でのキャリアを目指す場合は、ビザ、永住権の問題を個人的にクリアしなければなりません。

お金か、時間か。 日本でエアラインパイロットになるには、多額の訓練費用が掛かることをこちらで述べました。これに対して海外で職を探す場合は、日本で書き換える必要がありませんから、お金は海外の費用のみで済みます。一見海外のほうが金銭的な負担が小さいように見えますが、海外では免許取得後の就職先は私たちのような教官やジェネアビと呼ばれる小さな飛行機での使用事業パイロットが一般的です。そこで2000時間ほどフライトタイムを貯め、初めてエアラインに応募できます。免許取得後3〜4年はかかる計算です。そして、この間の給料はとても低いことが多いです。結局、一度に多く払うか、長く少しずつ払うかの違い。お金をとるか、時間を取るかの違いです。金銭的な負担が変わらないとしたら、自分の国でパイロットになった方が待遇は良いでしょう。

海外でパイロットになるという選択は、進んでマイノリティになるということです。日本にいる家族、友人とも離れて暮らさねばなりません。では、何かいいことはないのでしょうか。(笑)

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三つ子の魂百まで。 ニュージーランドのいいところ。 もう一つの道。